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経営者に聞く
非日常的な空間「水庭」を備えたリゾート【那須 無垢の音】
大手不動産開発のタカラレーベン(東京都千代田区)は、4月1日に那須無垢の音(栃木県那須郡)をオープンした。運営はタカラレーベンの100%子会社の那須横沢ホテルマネジメントが担当する。
JR那須塩原駅から車で30分、別の会社が所有していたホテルの土地の一部とレジデンスを買い取り建設したもので、3万5000㎡の敷地内に、独立した「スイートヴィラ」15棟やレストラン等が点在する。7月にはレジデンスを改修した客室数20室のB&Bエリアもオープンした。
スイートヴィラは広さ82㎡で、内装には無垢材を使い、約14㎡のテラスを併設。滞在を通じて自然との調和を感じられる。併設の半露天風呂は、地下水源から汲み上げた天然水を沸かした〝天然水の湯〟を用いる等、様々な形で那須の自然を満喫できる。
7月11日に開業したB&エリアにはカジュアルタイプの客室20室を設け、朝食はピクニックバスケットで提供。客室やカフェ、中庭など、様々な場所で楽しめる。
敷地内には、建築家の石上純也氏が手掛けた「水庭(みずにわ)」が設けられる。水田があったところに160の池を造り、建設地等に自生していた318本の樹木を移植した。同施設を象徴するものとして、人工物にも自然にもない幻想的で非日常的な空間となっている。
レストランでは本格フレンチのディナーコースを提供する。
宿泊料金は1室2名利用の場合、1泊2食付きでスイートヴィラへの宿泊が1室11万1100円から、B&Bが同3万円から(税別サ込)。
タカラレーベンは2022年からホテル運営事業に参画し、「那須無垢の音」は2例目となる。オーベルジュという業態を取ることで、宿泊客が滞在しながら本格フレンチコースを楽しむことができ、「地域社会のタカラであれ。」というスローガンを具現化する。
タカラレーベン取締役兼常務執行役員投資開発事業本部長兼戦略投資事業部長の岩本大志氏は「地域と共生し持続可能な事業の実現に繋がると考えている。開業から数カ月だが、地元・栃木県内を中心に関東近郊の利用が多く、特に料理の評判は高い手応えを得ている。施設の象徴である『水庭』は、那須の自然や非日常感を感じてもらえる景観を実現。人の手を入れつつ人工的な印象を持たせない、バランスに細心の注意を払った。広大で静謐な自然環境の中でゆったりと過ごせる環境を維持し、根付かせていきたい」と語る。
(国際ホテル旅館2024年9月20日号)