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経営者に聞く

中途社員が即戦力で活躍できる環境づくり【The Ascott】

中途社員が即戦力で活躍できる環境づくり【The Ascott】

シンガポールを本拠に、世界各地で宿泊施設を運営するThe Ascott(アスコット[日本法人:アスコットジャパン、東京都港区]) 。ホテルやサービスアパートメント等の多彩なブランドを、世界40カ国以上・230都市で約1000軒展開(10月現在) 。日本では「アスコット」「シタディーン」「lyf(ライフ) 」「オークウッド」「サマセット」等のブランドを主要都市で展開し、21軒を運営している。

アスコットは、異業種でのキャリアを有する中途人材の採用・育成に力を入れている。中途社員向けの教育プログラムを整備し、異業種からの転職でも安心して入社し業務に当たれる仕組みを構築。さらに、自社事業やブランドへの理解を深める参加型ワークショップ研修の定期開催、部門や拠点を超えた〝横連携〟を促進する研修の実施等により、社員の早期戦力化と定着、成長を支えている。

 

アスコットジャパン(東京都港区)人事ディレクターの土橋一太氏に聞いた。

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――異業種人材をどの程度採用しているのか。

土橋 中途採用全体に占める異業種出身者の割合は、2023年の17%から2024年には30%に上昇しました。

アスコットではここ数年に限らず、異業種から転職した人材が長く活躍していたり、ホテル業界経験が浅い人材が社内アワードで高く評価されたりと、多様な価値観の人材が存在感を発揮できる土壌があります。自衛隊や金融機関、アスリートマネジメント、美容師、和菓子職人等、多様なバックグラウンドを持つ人材が、自身の経験や個性を活かし、それぞれのフィールドで力を発揮しています。

経験の有無に関わらず、ホスピタリティ精神や接客サービスへの強い想いを持つ人材を積極的に採用し、その人材が即戦力として成長できるよう仕組みを整えてきました。

――中途社員向けにどのような教育・研修を行っているのか。

土橋 即戦力強化教育プログラムとして、業務への理解を深めるオリエンテーションに加えて、実践的な内容を学べるオンライン研修を用意しています。今年からは各ブランドのコンセプトやカルチャーへの理解を深めるための思考力を育てる
オウンドブランドトレーニングにも力を入れています。

また、これは中途に限定した話ではありませんが、新しく入社したスタッフには初期の段階から部門・拠点の垣根を越えた合同研修を実施し、その後も人材交流を促す〝横連携〟の機会を定期的に設けています。

私たちはホテルの現場業務のスキルの習得だけでなく、ホテルスタッフとして「考える力」を育てたいと考えており、そのためには社内交流の推進が重要だと考えています。当社の運営ブランドは多岐にわたりますが、業務で直面する課題や目指すべきゴールは、ブランドやポジションを越えて共有できるものだと考えます。社内交流の推進が、運営ノウハウやカルチャーを共有してオープンリソースとなり、スタッフの成長機会になることを重視しています。

(国際ホテル旅館2025年10月20日号から抜粋)