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経営者に聞く

ホテルで活躍する特定技能人材【ホテルプラザオーサカ×ダイブ】

ホテルで活躍する特定技能人材【ホテルプラザオーサカ×ダイブ】

外国人の在留資格「特定技能」の第2号に宿泊業が追加され、今年3月、第1回となる試験が行われた。海外での試験実施も徐々に整備されつつあり、ホテル・旅館の営業業務に従事する外国人人材の登用と活躍の機会がいっそう広がりつつある。特定技能の外国人人材を正社員に登用したプラザオーサカ(大阪市淀川区)取締役の菅原真太郎氏と、支援機関のダイブ(東京都新宿区)観光HR事業グループ外国人人材サービスゼネラルマネージャーの菅沼基氏に聞いた。

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――昨年8月、ダイブを通じて紹介されたインドネシア人の特定技能人材であるイワヤン・スニルタさんを採用。2月に正社員となった。

菅原 特定技能人材は、2018年に在留資格制度の創設が決まった段階から受け入れを検討していました。直後のコロナ禍では外国人人材を新規で受け入れることが難しい状況でしたが、ダイブ菅沼さんへの相談も続けていました。
私は全旅連青年部の労務人材担当副部長として、活動を通じて特定技能に関する制度や仕組みに関する知識もあり、菅沼さんとの交流も活発にありました。最新の情報を得られやすい状況にあったことも、受け入れをスムーズに決断できた要因かもしれません。

――なぜ特定技能人材を受け入れたいと考えたのか。

菅原 ホテル運営における様々な業務を任せられる人材を求めているからです。
当社は2008年から「技人国」(技術・人文知識・国際業務)の在留資格を持つ外国人人材を受け入れてきました。現在、当社で活躍している外国人人材は約30名、全従業員の2割ほどで、主にフロントや海外セールスの業務を担当しています。

当社において重要な戦力である一方、技人国の在留資格は制度上マルチタスクに対応できず、本人の意欲や能力が高くても簡単に様々な業務を任せられない、という課題がありました。

ホテルは大阪の中心部に位置し、宿泊客に占める外客比率は45%から50%ほど。館内には5つの直営レストラン・バーを併設していますが、中でも19階の鉄板焼「逢坂」は当ホテルに宿泊されていない外国人客からの予約も多く、外客比率はやはり4割を超えています。

この逢坂をはじめ、レストランの営業時間中には予約や問合せの電話連絡が頻繁に掛かってくるのですが、食べられない食材や調理法の指定等、あらかじめ確認すべき事項が多く、電話でのコミュニケーションに対応できる人材の必要性を感じていました。

(国際ホテル旅館2024年5月20日号から抜粋)