TOP INTERVIEW

経営者に聞く

ミナシアと経営統合 97ホテル1万4964室の運営規模に【ポラリス・ホールディングス】

ミナシアと経営統合 97ホテル1万4964室の運営規模に【ポラリス・ホールディングス】

オリジナルブランド「KOKO HOTELS」や、グローバルホテルブランド「Best Western」、ロードサイド型ホテル「バリュー・ザ・ホテル」、フィリピンで展開する「Red Planet」を展開するポラリス・ホールディングス(東京都千代田区)。昨年末、ホテルウィングインターナショナルなどを展開するミナシア(東京都千代田区)との経営統合を完了し、両社合わせて国内外に97 ホテル1 万4964 室を展開する国内有数の規模を擁するホテルチェーンとなった。経営統合の狙いと期待する相乗効果などについて代表取締役社長の辻󠄀川高寛氏に聞いた。

*******************************

――昨年12月27日、ミナシア(東京都千代田区)と経営統合した。

辻󠄀川 両社合わせて国内外に97ホテル1万4964室(昨年末時点)の運営規模になります。昨年6月にスポンサーであるスターアジアグループとミナシアに対して共同出資を行い、ミナシアとの業務提携契約を交わして以来、同じ商圏内で営業する両社のホテルが相互送客や情報交換を行うなど、現場レベルでの協業を活発に行ってきました。今後は両社の経営陣が取締役を相互に兼務し、共通の機能を融合するなど、効率化と人材マネジメントの最適化を通じて運営能力の向上を図ります。

両社が展開している「KOKO HOTELS」および「ホテルウィングインターナショナル」などのホテルブランドと各ホテルの運営体制は、認知度のさらなる向上に向けた統合的なブランド戦略を検討する予定です。

当社にとってミナシアは、事業の類似性および親和性が高く、経営統合による相乗効果が大きい最適なパートナーだと捉えています。日本国内の宿泊需要はコロナ禍前の水準を取り戻すなど好調ですが、同業者間の競合は非常に激しく、市場競争力の維持・向上にはスケールメリットが重要だと考えていました。スターアジアグループの支援のもとで新規開発やリブランドを積極的に進めましたが、同業者のM&Aも選択肢の一つとして検討していました。今回は縁あってミナシアとの経営統合が実現した形です。

 

――同業者の場合、バックオフィス部門の組織統合などのメリットも期待できる。

辻󠄀川 売上・ブランド認知度の最大化に繋がるセールス・マーケティングや出店計画・開発などについては、統合によって大きな体制強化に繋がると思います。今回の経営統合を機に、マーケットにおける当社のポジションをさらに高めることを目指しています。

▲(仮称)KOKO HOTEL 那覇前島のルーフトップ。インフィニティプールなどを備える

(国際ホテル旅館2025年1月20日号から抜粋)