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経営者に聞く

全国47都道府県への出店を目指す【マリオット・インターナショナル】
142 の国・地域で30 以上の主要ブランド、約9100 施設(1 月30 日現在)を展開するマリオット・インターナショナル(米国メリーランド州)。旅行プログラムのMarriott Bonvoy(マリオットボンヴォイ)は 2億人のメンバーを有し、世界中にホテル・リゾートの拠点とプログラム会員ノネットワークを有する。日本では直近5年間で運営ホテル数が2倍超に成長。日本&グアムエリアバイスプレジデントのカール・ハドソン氏は「全国47 都道府県への出店を目指す」と力を込める。
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――昨年2024年11月、日本国内100軒目となるフォーポイントフレックスbyシェラトン大阪梅田(大阪市北区)を開業した。
ハドソン 2019年末の時点で、マリオット・インターナショナルの日本国内における運営ホテル数は45でした。この5年間で国内デベロッパーやホテルオーナー、オペレーターの皆さんとの協業などによって拠点拡大が進み、運営ホテル数は2倍超に成長しました。
日本政府の観光立国推進基本計画にある目標「2030年に訪日外国人旅行者数6000万人達成」に沿って、マリオット・インターナショナルとしても2030年には47都道府県への出店を達成したいと考えています。
――現在は30都道府県に出店している。
ハドソン 残り17県ですが、そのうち半分ほどは、すでに出店に向けた調整・準備が進められています。一例として、鳥取県の鳥取砂丘近くで進められている「ラグジュアリーコレクションホテル」の計画は、世界中か訪れる目の肥えた旅行者が、鳥取砂丘の美しい景観や自然を存分に楽しめるようなスモールラグジュアリーホテルを計画しています。
――地域によって旅行・ホテル需要は異なる。
ハドソン その通りです。世界中の旅行者が集まり、多様な滞在需要に応えるホテルが求められるエリアもあれば、地元在住者の皆さんが交流するコミュニティホテルの機能が求められるエリア、よりカジュアルな旅を志向する人たちのためのホテルニーズがあるエリアもあると思います。
こういった多様なニーズに応えられる多様なブランド展開はマリオット・インターナショナルの強みの一つで、これを有するからこそ全都道府県への出店という目標を打ち立て、また、達成を可能にするのだと考えます。
――フォーポイントフレックスbyシェラトン大阪梅田は、既存ホテルのリブランドプロジェクトによるもの。
今後、ミッドスケールホテルのリブランド出店を増やす可能性は。
ハドソン 大いにあります。ミッドスケールホテルは、price重視のビジネス客に加えて、20歳代前後の若年層を顧客として開拓し、迎え入れるための施策に活用したいと考えています。Marriott BonvoyメンバーのLife Time Value(顧客生涯価値)を高められればと思います。
(国際ホテル旅館2025年2月5日号から抜粋)