TOP INTERVIEW
経営者に聞く

地域に根差した運営と特色ある滞在体験を【日本ホテル代表取締役社長 三林宏幸氏】
――三林さんは2024年6月20日に日本ホテル代表取締役社長に就任した。
三林 前職では東日本旅客鉄道(JR東日本)の東北本部長として、鉄道事業に加えて地域開発や事業推進にも携わっていました。ホテル事業に直接関与してはいませんでしたが、エリアの活性化を目指すという点で共通する領域でもありました。
――ホテル事業について、一定の距離から見た場合と運営会社のトップとして見た場合に違いを感じるか。
三林 運営会社の立場からホテルを見ると、非日常の体験を提供すると同時に「安全・安心」への備えが不可欠であることを改めて強く認識しています。防火・防災や衛生・設備管理の徹底が前提にあるからこそ、顧客は心から寛ぎ、滞在を楽しめるのだと思います。
当社はラグジュアリーから宿泊主体型まで幅広いブランドを展開していますが、顧客から寄せられるクチコミや意見・感想などからは、滞在への高い期待を実感しますし、その期待に応え続けたいと考えています。
――2025年はどのような1年だったか。
三林 ポジティブな要素の多い1年でした。大阪・関西万博の人気や酷暑などにより集客に苦戦した時期もありましたが、年間を通じてインバウンド市場が拡大し、全体としては好調でした。
当社にとっては、ホテルメトロポリタン(東京都豊島区)とホテルメトロポリタンエドモント(東京都千代田区)が開業40周年、東京ステーションホテル(東京都千代田区)が110周年の節目を迎えた年でもありました。各ホテルが周年企画を展開したこと等により、レストラン・宴会部門も含めて総じて多くの顧客にご利用いただきました。
ホテル事業は市場環境などの外的要素による影響を大きく受けますが、長年の運営実績を積み重ねてこられたのは、安全・安心をベースにしながら、歴代の社員・スタッフが顧客満足度の向上にたゆまぬ努力を続けてきた成果です。ホテルは旅行者の拠点であると同時に、地域の住民や関係者が集い・交流する場としての役割も担っています。ホテルメトロポリタンやホテルメトロポリタンエドモン
トは各地の行政や商工会とも連携し、地域イベントへの参画や館内施設の提供など、街の一員として良い関係を構築してきたことも、この実績の背景にあると考えています。
(国際ホテル旅館2026年1月5日号から抜粋)
