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経営者に聞く

サステナビリティとラグジュアリーは両立する【1 Hotel Tokyo総支配人 小南正仁氏】
3月5日に開業したサステナブルラグジュアリーホテルの1 Hotel Tokyo(ワンホテルトウキョウ、東京都港区)。1 Hotels の象徴である「自然との調和を大切にした〝バイオフィリックデザイン〟」を取り入れ、都市と自然との調和を感じられる空間づくりを特徴とする。再生素材や自然素材、日本の職人技を活かした内装で、落ち着きある空間を実現している。総支配人の小南正仁氏に聞いた。
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――なぜサステナビリティとラグジュアリーの両立を重視するのか。
小南 1 Hotelsの理念にはスターウッド・ホテルズ創設者兼会長のバリー・S・スタンリヒトの強い思いが反映されています。
バリーはスターウッド・ホテルズ&リゾーツにおいて、「Wホテル」をはじめとする数々のホテルブランドを成功に導きました。その後、2015年にSHホテルズ&リゾーツ(現スターウッド・ホテルズ)を始動した際、かつて自身が立ち上げたライフスタイルホテルで過ごした人たちが、ライフステージの変化により、パートナーや家族と過ごす時間をより重視するのではないか、そして、そうした「自分が大切に思う存在」にとってより良い環境を求めるのではないか、と考えました。
社会的経験や知識、経済的な余裕を得た人ニューオープン たちが求めるものは「地球環境に配慮しながらも上質な滞在体験」なのではないか。その発想こそが「1 Hotels」の根幹となっています。
――その思想が、空間づくりから商品・食材の選定に至るまで一貫して反映されている。
小南 館内には木材や石材など自然素材を多く取り入れ、植物のインスタレーションやプランターを随所に配置することで、都市にいながら自然とのつながりを感じられる空間を演出しています。
環境負荷を軽減するためプラスチックの使用を極力抑え、客室にはペットボトルの代わりに浄水システムと専用のウォータータップを設置し、バスアメニティもリフィラブルな大型ボトルを用意しています。
料飲部門においては、出産経験のある経産牛、都内の新規就農者を支援する「東京NEO-FARMERS!」の野菜等、サステナブルな背景を持つ食材を積極的に採用しています。
もっとも、こうした取り組みは、宿泊客に節約や我慢を求めるものではありません。滞在中の体験を通じて、環境について考えるきっかけを提供し、日常生活に戻った後にもその体験を思い出してもらうことができれば、私たちの目標は十分に達成できていると思います。
(国際ホテル旅館2026年3月20日号から抜粋)
