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経営者に聞く

伝統を尊重しつつ現代の旅行者の期待に沿った進化を【セント レジス ホテル 大阪】

伝統を尊重しつつ現代の旅行者の期待に沿った進化を【セント レジス ホテル 大阪】

2010年10月1日に開業し、今年で15周年の節目を迎えるセントレジスホテル大阪(大阪市中央区)。日本唯一かつ最初のセントレジスとして、同ブランドが120年以上受け継いできたラグジュアリーの本質と格式に、御堂筋の立地環境や安土桃山時代の華やかな文化、大阪の活気にインスピレーションを得た空間デザイン、日本の繊細な感性が融合したホテルとして、唯一無二の滞在体験を提供する。3月1日付で総支配人に就任したルナ・バズラチャリャ氏は「当ホテルの最大の強みは『人』、私たちチームにある」と語る。

 

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――セントレジスホテル大阪の強みは。

バズラチャリャ 当ホテルの最大の強みは「人」、私たちチームにあります。情熱と高いプロフェッショナリズム、そして心からのおもてなしが、セントレジスのレガシーを体現しています。

私たちは単なるサービスの提供にとどまらず、ニーズを先回りして汲み取り、忘れられない瞬間を創出し、全ての顧客が「特別な存在」であることを実感できるように努めています。

セントレジスには「バトラーサービス」という象徴的な特徴があります。期待を超えるきめ細やかなパーソナルケアを通じて、顧客一人ひとりの物語に寄り添う、記憶に残る滞在体験を提供します。

卓越したダイニング体験も、セントレジスならではの芸術性とストーリーテリングによって演出されます。アフタヌーンティーやサーベルでシャンパンボトルのコルクを勢いよく開くシャンパンサーベラージュなど、日常に美しい儀式(リチュアル)をもたらし、大阪に新しいラグジュアリーの文化を築いてきたと自負しています。

――この強み・特徴を活かした滞在体験とは。

バズラチャリャ 7月11日から13日に開催した「Luxury Dining Series(ラグジュアリーダイニングシリーズ)」では、「Forgotten Flavors(忘れられた味)」をテーマに、当ホテルのシェフとゲストシェフによるコラボレーションを行い、時代を超えて受け継がれてきた味を現代的に再解釈しました。

開業15周年を記念して企画したプラン「An Exquisite 24-Hour Stay(24時間ステイ)」は、最大24時間の滞在を保証し、お好きな時間にチェックイン&アウトおよび朝食の利用が可能で、バトラーサービスやイブニングカクテル、イブニングリチュアル等、セントレジスの世界観を余すところなく体験できる内容となっています。

10月にはセントレジスの創設者ジョン・ジェイコブ・アスターの母、キャロライン・アスター夫人が主催した「ミッドナイトサパー」を現代風にアレンジして開催する予定です。美食、音楽、ストーリーテリングが融合した、洗練された夜の社交体験をお届けします。

私たちは、常にセントレジスの伝統を尊重しながら、現代のラグジュアリートラベラーの期待に応える進化を続けています。パーソナライゼーションの強化と感情的なつながりの深化により、変わらぬエレガンスとレガシーを守り続けてまいります。

――ホスピタリティ業界の現状、および大阪のホスピタリティ市場をどう捉えているか。

バズラチャリャ ゲストの価値観や期待が大きく変化し、特にパーソナライゼーションへのニーズの高まりを背景に「意味のある」「記憶に残る体験」への関心が急速に進んでいます。

ホテルに対しても単なる滞在場所以上の価値が求められており、特に、その地域との深い結びつきを体験するニーズを感じます。私たちもその期待に応えるために、感情的な繋がりを生むサービスのあり方や、土地の物語を伝える力を磨き続けなければなりません。

大阪はラグジュアリートラベルのデスティネーションとして注目され、国際的な存在感も増しています。豊かな歴史、独自のカルチャー、多様な食文化、アクセス性の良さ等による独自の魅力が、国内外の多様な旅行者を惹きつけています。大阪・関西万博の開催に伴う観光領域への投資が進んでいることも、この魅力をさらに後押ししていると感じます。

 

(国際ホテル旅館2025年8月20日号から抜粋)