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経営者に聞く

日本でさらに高める存在感 運営客室数1万室突破へ【アコー】
フランス・パリを本拠に、世界110カ国以上に5500を超えるホテル・レジデンス等を展開するホスピタリティグループのアコー。日本での出店計画を加速させ、今年4月1日にはDAIWA ROYAL HOTELの23ホテルをメルキュールまたはグランドメルキュールにリブランド開業する大型プロジェクトを控えている。このプロジェクトにより、アコーが日本国内で運営する客室数は1万室を突破、グローバルホテルチェーンとしての存在感をさらに高める。日本でのプロジェクトを推進する日本代表取締役のディーン・ダニエルズ氏に今後の戦略を聞いた。
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――国内の宿泊市場が順調に回復。アコーの業績も好調に推移している。
ダニエルズ 昨年・2023年6月から10月まで、日本国内の全拠点で2019年同月の業績を上回っています。今年・2024年は売上・稼働率ともに前年をさらに上回るポジティブな予測を立てています。
――DAIWA ROYAL HOTELとして営業してきた23ホテルが、メルキュールまたはグランドメルキュールとして一斉リブランドオープンする。
ダニエルズ このプロジェクトによって、アコーの日本国内における運営客室数は1万室を突破し、グローバルホテルチェーンとしては国内3位になります。
私たちはこれまで、主に日本の大都市や主要観光地を中心にホテル・リゾートを展開してきましたが、今回リブランドするホテルは地方観光地の拠点も多くあります。これらがメルキュールやグランドメルキュールとして営業することで、外国人旅行者にとっての安心感に繋がり、地方観光地を訪れる環境づくりが進むことで、地域経済の活性化やオーバーツーリズムの緩和に寄与すると考えます。
――ターゲットはヨーロッパの旅行者か。
ダニエルズ アコーはフランスを本拠地とし、ロイヤリティプログラム「ALL(Accor Live Limitless)」のメンバーも、フランス・ドイツ・イギリス・スペイン・イタリア等のヨーロッパ在住者が多いです。実はその次に多いのがアジアで、ホテルの拠点数が多いこと等が関係していると思いますが、日本から比較的距離が近く、集客も期待できます。
もちろん、ヨーロッパのメンバーへの訴求力も強いと思います。23ホテルの多くは国立公園・国定公園の近くに位置し、恵まれたロケーションによる絶景がホテルからも楽しめます。世界遺産の近くにあるホテルもあります。現在、日本国内のアコーのグループホテルにおけるヨーロッパの宿泊客の割合は10%程度ですが、今後の拠点拡大を機に訪日旅行の裾野を広げられればと思います。
――これ以外にも出店計画が進んでいる。
ダニエルズ 1月30日、北海道・札幌にアッパースケールホテルブランドのブティックホテル・コレクション「ホテル創成札幌Mギャラリー」がリブランド開業します。今年秋には奈良県にアッパーミッドスケールブランドの「ノボテル奈良」、2025年度には東京・浜松町にラグジュアリーブランド「フェアモント」の日本初進出となる「フェアモント東京」がそれぞれ新規開業する予定です。
――今後、特に出店を強化したいカテゴリ・地域等は。
ダニエルズ ラグジュアリーブランドについては、都市部・リゾート地ともに出店余地があると考えています。今後も新規・リブランドの両面から出店を検討し、日本での存在感をさらに高め、2030年には日本で最も客室数の大きいグローバルホテルブランドになることを目指します。

(国際ホテル旅館2024年1月5日号より抜粋)
