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経営者に聞く

通年型リゾートへ「白馬ヴィレッジ構想」【アベストコーポレーション代表取締役 松山みさお氏】
2015年に開業したホテルアベスト白馬リゾート(昨年12 月「TOKI RESORT bHAKUBA」へリブランド)を契機に、長野県白馬エリアに参入したアベストコーポレーション(神戸市中央区)。10年の節目を迎えた今、「白馬ヴィレッジ構想」を本格的に始動する。宿泊機能にとどまらず、エリアの回遊性を高め、多様な滞在ニーズへの対応を図る。冬季に観光が集中する「季節依存型」から「通年型リゾート」への転換を推進する同社の取り組みについて、代表取締役の松山みさお氏に聞いた。
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――「アベスト白馬ヴィレッジ構想」とは。
松山 白馬は「JAPOW(Japan Powder)」と呼ばれる世界的に評価の高い雪質を体験できる代表的なエリアの一つとして、国際的なスノーリゾートへと変貌しつつあります。白馬周辺には10のスキー場があり、それぞれが異なる魅力を備えています。それらの多様な魅力を存分に楽しめるよう、回遊性の高い滞在型リゾートの形成を目指しています。
当社は現在、白馬において、1号店のTOKI RESORT HAKUBA(昨年12月にホテルアベスト白馬リゾートからリブランド)をはじめ、3つの宿泊施設を運営しています。これらの施設が連携し、旅行者の回遊性を高める取り組みを進めることで、滞在満足度の向上、ひいては滞在日数や消費額の増加にもつながると考えます。
この構想の実現には、宿泊施設の整備だけでなく、食や交通といった周辺環境の充実も欠かせません。白馬は飲食店の数が十分とは言えず、特に冬のハイシーズンには「食事難民」が生じることもあります。外国人旅行者をはじめとする長期滞在客にとっては、多様な食の選択肢を提供することが重要になります。
当社は現在、白馬龍神温泉RYOKAN SUIに併設して「焼肉松山」を営業していますが、さらに今後、トレーラーハウスを活用した新たな飲食業態としてイタリアンレストランや焼き鳥店の開業を計画しています。
また、白馬特有の課題として交通問題も挙げられます。エリア間を周遊できる公共交通機関が十分に整備されておらず、タクシーを使おうとしても、繁忙期には待ち時間が1時間以上になることも珍しくありません。そのため、当社が運営する3施設を巡回するシャトルバスを運行し、回遊性を維持できる移動手段の確保にも取り組んでいます。
(国際ホテル旅館2026年4月5日号から抜粋)
