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経営者に聞く

動物福祉基金に売上の一部を寄付【志戸平温泉マーケティング&地域共創グループ課長 下瀬川幸太氏】
志戸平温泉(岩手県花巻市)は4月10日、宿泊体験を通じて動物福祉への理解と支援を広げる新プロジェクトを始動すると発表した。
盛岡市動物公園ZOOMO(岩手県盛岡市)、やよいディライト(やよいLiving、岩手県盛岡市)と連携し、ホテル宿泊費やグッズ収益の一部を基金とする。里山の荒廃等による生物多様性の損失や農作物被害といった課題を背景に、動物や自然への関心を 〝体験の余韻〟から育て、継続的な支援へつなげる「社会循環型モデル」の構築を目指す。
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――プロジェクトに参画した背景は。
下瀬川 湯の杜ホテル志戸平は北上川の支流・豊沢川の渓流沿いに建ち、里山の自然に囲まれたリゾートです。
今回、ZOOMOおよびやよいLivingからの打診を受け、ZOOMOが掲げる「One World-OneHealth(人・動物・環境の健康は一つである)」という理念に深く共感するとともに、「食事・入浴・くつろぎ・遊び・眠り」の時間をゆっくりと過ごせるホテルという場が、動物や自然を「感じる・好きになる」体験の舞台として最適と考え、参画を決めました。
――「泊まることが支援につながる仕組み」をどのように創るのか。
下瀬川 具体的に、以下の二つの取り組みを推進します。
【ZOOMOコンセプトルーム(限定1室)】
まるで里山の中に入り込んだような客室を新設します。扉を開けた瞬間から動物の気配・自然のぬくもりを感じられる空間とし、宿泊者限定の映像コンテンツや特別演出も盛り込む予定です。一晩の滞在が、帰宅後の家族の会話や 「また来たい」という気持ちへと続くよう設計しています。
【森の五感体験ブース】
館内に音・香り・手触り・空気感を通じて自然や動物を身体で感じられる体験スペースを設置する予定です。コンセプトルームの宿泊費の一部、および限定グッズ売上の一部をZOOMOの動物福祉基金へ還元する仕組みを設けます。
「泊まること」が動物たちの暮らしを守る支援へ直結する循環を、岩手から生み出したいと考えています。
――クラウドファンディングも創設する。
下瀬川 「READYFOR」を通じて4月20日に公開を開始しました。直後に職人仕立てのピューマクッション(限定50枚 ・ 2万円)が15枚申し込まれる等、早くから反響の手応えを感じています。コンセプトルームの先行予約枠も設けており、オープン予定の7月15日に向けて関心が高まっていると感じます。
InstagramやX(旧Twitter)を通じて情報発信も行い、クラウドファンディングの進捗報告、コンセプトルームの世界観紹介、3社連携の取り組み等を発信しています。
提携するやよいLivingもyoutube動画を作成しており、今後もストーリーを深堀りした情報発信を進めてまいります。
(国際ホテル旅館2026年5月5日号から抜粋)
