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経営者に聞く

日本をオリジンとしたグローバルホテルチェーンの実現へ【西武・プリンスホテルズ ワールドワイド】

日本をオリジンとしたグローバルホテルチェーンの実現へ【西武・プリンスホテルズ ワールドワイド】

西武グループの中核会社で「プリンスホテル」をはじめとする宿泊施設、スキー場やゴルフ場などのレジャー施設を運営する西武・プリンスホテルズワールドワイド(東京都豊島区)。宿泊施設は国内外に10ブランド88 ホテル2万5338室を展開(2024年10月31日現在)。特に宴会場やレストランを備えたフルサービス型ホテルを国内主要都市に多数展開し、MICE の受注・開催実績は豊富。MICE 需要のさらなる取り込みを目指す。また、「日本をオリジンとしたグローバルホテルチェーン」として、海外を含めた出店戦略を推し進める。金田佳季社長に聞いた。

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――昨年2024年はインバウンドが追い風になった。

金田 各地でインバウンドの宿泊需要の取り込みが進んだことで、稼働重視の戦略から高収益を確保する戦略へのシフトが図れました。また、ここで得た利益を人的投資および設備投資に活用し、事業の好循環を創る足掛かりもできました。

秋以降は宴会部門も好調で、第3 四半期(10月-12月)は 2018年同期の売上実績を上回る見通しとなりました(2025年1月8日時点)。宴会部門はコロナ禍に定着したオンライン会議浸透の影響が長期化すると予想していましたが、新商品発表会、プロジェクトのキックオフミーティング、エンゲージメント強化を目的とした会合・懇親会など、多様な機会に使って頂き、オフライン需要の戻りを実感しました。

当社にとって、MICEの受注実績および開催ノウハウは重要な強みの一つです。リアルに集える場の重要性が改めて評価されている現在のトレンドと、大阪・関西万博をはじめとする国際的イベントの開催をチャンスと捉え、MICEの受注・取り扱いを強化してまいります。

――ホテル運営に特化したオペレーター会社としての体制確立を着々と進めてきた。

金田 2021年、ホテル運営に特化した事業を行う西武・プリンスホテルズワールドワイドを設立し、当社の競争優位性をいかに確立するかの議論を重ねてきました。

昨年2024年は、その競争優位性を活かした戦略の地ならしとして、4月に会員プログラムおよび宿泊予約システムの統合などを行い、さらにSeibu Prince Global Rewardsアプリの運用も始めました。

当社の親会社である西武ホールディングス(東京都豊島区)は、昨年5月に「西武グループ長期戦略2035」を発表し、当社が属するホテル・レジャー事業の2035年にあるべき姿として「日本をオリジンとしたグローバルホテルチェーン」を掲げています。

この実現に際して課題と捉えていたのがグローバル標準化への対応で、会員プログラムや予約システムの統合のほか、レベニューマネジメントの高度化、ユニフォームシステム(米国会計基準)による収益管理、AIやDXを活用した収益力強化、グローバル人財の育成などにも取り組んでいます。

一方、当社が100年以上にわたり培ってきたホテル・リゾートの運営実績や多様な業態のノウハウと人財力は、当社の差別化ポイントだと捉えています。

私たちが目標に掲げる「250ホテル体制の構築」に向けて、グローバルホテルチェーンに相応しい機能や体制を備えつつ、当社ならではの強みを活かした世界展開を進めます。

 

(国際ホテル旅館2025年1月20日号から抜粋)