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経営者に聞く

果物や野菜を動物のおやつに【ザ・カハラ・ホテル&リゾート 横浜総支配人 阿部泰年氏】
ザ・カハラ・ホテル&リゾート横浜(横浜市西区)は、横浜市および公益財団法人横浜市緑の協会などと連携し、ブッフェ料理で消費しきれなかった果物や野菜を、よこはま動物園ズーラシア(横浜市旭区)の動物へ提供する取り組みを昨年8月から行っている。
朝食サービスや館内レストラン、宴席などのブッフェ料理で消費されなかった果物や野菜を冷蔵保存し、ズーラシアに提供する。ズーラシアでは特別ガイドやパネル展示などを通じて、来園者に食品ロス削減と地域内での資源循環について理解を深めてもらう機会とする。
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――この取り組みに着手した理由・背景は何か。
阿部 当ホテルは日頃から食品ロスの削減に取り組んでいますが、ホテルのブッフェでは、利用客に豊かな食体験を提供する一方で、衛生管理上、提供後に一定時間を経過した食品は、品質に問題がなくても再提供することができません。
こうした「まだ食べられる食品」を廃棄するのではなく、地域の中で生かす方法はないかという課題意識から、横浜市、よこはま動物園ズーラシア、運搬事業者と連携し、果物などを動物のおやつとして活用する取り組みに参加しました。
昨年8月にスタートした取り組みが、その後、市内の他のホテルにも広がり、継続的な活動へと発展していることを大変意義深く感じています。ホテル単独で廃棄量を減らすだけでなく、地域の異なる事業者がそれぞれの役割を持ち寄ることでこれまで廃棄されていた食品に新たな価値を生み出せることも、この取り組みの大きな意義だと考えています。
――取り組みを推進する上で意識していることは何か。
阿部 サステナビリティを特別な活動として切り離すのではなく、日々のホテル運営の中に無理なく組み込み、継続できる取り組みにしていくことです。
今回提供しているのも、ブッフェメニューとして提供したものの、定められた時間内に消費されず、再提供できなくなった果物などです。それらを 「廃棄物」として終わらせるのではなく、「資源」として捉え、動物たちのおやつという新たな役割につなげています。
ホテルだけで完結させないことも大切にしています。横浜市や動物園、運搬事業者、そして市内ホテルが連携することで、一施設だけでは難しい食品の地域内循環を実現しています。今後も地域の一員として、ホテルだからこそできる形で、持続可能な取り組みを積み重ねていきたいと考えています。
さらに、動物たちがおやつを食べる姿を通じて、食品ロスという社会課題をズーラシア来園者の方たちに身近に感じていただけることも、この取り組みならではの価値だと感じています。
(国際ホテル旅館2026年9月20日号から抜粋)
