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経営者に聞く

開業30周年 地域社会との信頼関係築く【帝国ホテル 大阪総支配人 菅原徳行氏】

開業30周年 地域社会との信頼関係築く【帝国ホテル 大阪総支配人 菅原徳行氏】

今年、開業30年の節目を迎えた帝国ホテル大阪(大阪市北区)。都市の中心部にありながら、大川沿いの水と緑に囲まれたロケーション、帝国ホテルならではの料理とサービス、そして30年にわたり築いてきた地域社会との信頼関係。これらを財産に、グランドホテルとして大阪の国際化と地域の発展に貢献してきた。昨年開催された大阪・関西万博や、IR・統合型リゾートの整備など、大阪の観光都市としてのさらなる成長が期待される中、4月1日付で総支配人に就任した菅原徳行氏に、これまでの歩みと今後の展望を聞いた。

 

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――菅原さんは主に営業部門と管理部門でキャリアを築いてきた。

菅原 1992年に帝国ホテルに入社した後、東京の営業部で法人営業や婚礼・個人宴会の販売、商品企画などを経験しました。

営業の仕事を通じて、帝国ホテルのブランドが「信頼関係」によって成り立っていることを実感しました。先輩方が長年築いてきた顧客との信頼関係が、私たちの背中を押してくれることもありました。

建物や設備、サービスなどもブランドを支える重要な要素ですが、私たち営業担当者をはじめとするスタッフが、ホテルの魅力を伝える大切な存在であると胸に刻み活動しました。

一方で、2011年から3年間、帝国ホテル大阪の総支配人室で管理課課長を務めました。 この春、12年ぶりに大阪へ戻ってきました。ただ、実は30年前に大阪の開業準備プロジェクトにも関わったことがあります。当時、大阪市街の中心部にありながら自然豊かな立地環境は、唯一無二の価値だと感じたことを記憶しています。

 

――今年、開業30年の節目を迎えた。

菅原 この立地環境に加えて、帝国ホテルならではの料理・サービス、そして30年の年月をかけて築いてきた地域社会との深い絆や厚い信頼関係も、大きな財産になっていると実感しました。こうして積み重ねられてきた努力を引き継ぐことに身の引き締まる思いでおります。

――帝国ホテル大阪ならではの強みとは何か。

菅原 帝国ホテルは「国際的ベストホテル」を目指し、最も優れたサービスと商品を通じて、国際社会の発展、人々の豊かでゆとりある生活と文化の向上に貢献することを企業理念としています。

大阪もその精神を受け継ぎ、都市の国際化や地域社会の発展に貢献するグランドホテルとして歩んできました。とりわけ、伝統と技術に裏打ちされた「料理」のクオリティと、部門の垣根を越えたチームワークを結集した「総合力」 は、帝国ホテルならではの財産です。

これに加えて、大阪ならではの強みと言えるのが、最新の国際対応のノウハウを有することです。

昨年開催された大阪・関西万博では、約50の国と国際機関から延べ150名を超える賓客を迎え入れました。様々な文化や生活習慣を背景に持つ賓客への対応は、本来であれば長い年月をかけて蓄積されていく国際対応の知見やノウハウを、短期間で得る貴重な機会になりました。

ただ、それを可能にしたのは、東京の帝国ホテルが136年前から迎賓館として培ってきた経験と、それを受け入れる組織やスタッフの基盤があったからこそだと思います。この「長年培った経験」と「新たに得た知見」の組み合わせは、大阪ならではの競争力と言えます。今後もこの経験と知見を生かしていきたいと思います。

 

(国際ホテル旅館2026年9月5日号から抜粋)