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経営者に聞く
ホテル・レストラン向けの提供を強化【ダイオーズ ジャパン】
オフィスサービスを展開するダイオーズジャパン(東京都千代田区)は、ホテル・レストラン向けのコーヒーサービスを強化する。
オフィスコーヒー事業で培った実績とノウハウを活かし、自社焙煎・ブレンドしているコーヒー豆と、プロフェッショナルコーヒーマシン「FRANKE(フランケ)」などの高機能マシンを、ホテル・レストランなどにも提供していく。
オフィスコーヒーサービスのパイオニア
同社の親会社であるダイオーズは、1977年にオフィスコーヒーサービス直営営業所を開設。日本で初めてオフィスコーヒーサービスを事業化したとされる。企業がオフィスの魅力向上に力を入れる動きを見据えて、オフィスコーヒーサービスの導入・強化を提案してきた。
FRANKEはスイス発のエスプレッソマシン。本格的な抽出機能を備えながら、タッチパネルで操作性に優れ、高品質なコーヒードリンクをタップひとつで用意できる。2020年には同社とFRANKE、および世界的バリスタの粕谷哲氏とのコラボレーションで、オフィスで本格的なコーヒードリンクの提供を可能にする「カフェラウンジサービス」を企画・提案してきた。
代表取締役社長の柏﨑秀次氏は「コロナ禍を経てオフィスをめぐる環境が変化する中で、事業所内にラウンジやカフェスペースを設け、憩い・寛ぎの場を設ける動きが活発になっている。また、同じ時期にホテルから当社のコーヒーサービスに関する問合せが増えてきた」と語る。
「ラウンジ等のパブリックスペースや館内レストランなどに、宿泊客がセルフで利用できるコーヒーサービスの導入を検討している、という案件が多い。セルフでも高品質なコーヒーサービスを提供したいというホテル側のニーズと、当社のコーヒーサービス事業の実績・方向性が合致したと見ている」と柏﨑氏。
エシカルコーヒーの取り扱いも開始した
全国の主要都市圏を中心とするネットワークと、コーヒー豆の焙煎・ブレンドを自社工場で行う生産体制、そして定期的なメンテナンス体制の整備等を活かして、ホテル・レストランへの開拓にも力を入れる。
今年9月には、京都の老舗コーヒーロースターの小川珈琲(京都市右京区)とのコラボで、持続可能な生産環境で作られたエシカルコーヒー豆の提供を始めた。コーヒー抽出レシピは小川珈琲のチーフバリスタ吉川寿子氏が監修し、FRANKEのメニューに新たに加える。
柏﨑氏は「小川珈琲のコーヒー豆の取り扱いは、コロナ禍前から提案・調整を進めていたもの。今回提供するコーヒー豆は、小川珈琲の直営店以外では当社のみの取り扱いとなる。エシカル消費の潮流に対応しつつ、吉川氏のレシピを取り入れることで、味わいやコーヒーそのものの品質にもこだわり抜いた。ホテル・レストランの付加価値創出にも寄与したい」と語る。
(国際ホテル旅館2024年11月5日号)