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  • 19.09.13

旅行・旅先の移動手段に新たな「足」【Honda、豊田通商、西武HD】

旅行・旅先の移動手段に新たな「足」【Honda、豊田通商、西武HD】

マイカーやレンタカーでの移動を前提としていた観光旅行が変わりつつある。主要ターミナルから観光地までの移動や観光地での域内移動など、個々の旅行者に最適な移動手段を確保する試みが盛んになっている。公共交通機関や自動車メーカーなどが推進するこれらの取り組み。新たな「足」は観光振興のきっかけとなるか、注目されている。

 

本田技研工業(Honda、東京都港区)は、二輪市場活性化プロジェクト「HondaGO(ホンダゴー)」の取り組みの一環として、8月末から順次、無料レンタルバイクサービス「HondaGO BIKE STAND(ホンダゴー・バイク・スタンド)」を国内のホテルや観光施設などで始める。

旅先での拠点となる施設で50cc車両(原付バイク)などを施設利用者に無料で貸し出すもので、8月22日現在で設置が決まっているのはホテルアンテルーム京都(京都市南区)など3カ所。ホテルアンテルーム京都では9月25日から貸し出しを開始。宿泊客を対象に事前予約または当日フロントで利用を受け付ける。

 

豊田通商(名古屋市中村区)は、7月27日から沖縄県・久米島で超小型電気自動車(EV)の旅行者向けシェアリングサービスを始めた。

このサービス「久米島Ha:mo」は、島内のホテル「リゾートホテル久米アイランド」と「久米島イーフビーチホテル」内に車両と充電ステーションを設置し、ホテルフロントで貸し出し・返却手続きを行う。利用予約は久米島Ha:mo専用サイト、またはホテルへの電話で受け付ける。利用料金は2時間コースで3000円、5時間コースで8000円(いずれも税抜き)。

貸し出す車は、トヨタ車体(愛知県刈谷市)が製造する「COMS」。COMSは1人乗り車両で最高速度時速60kmの超小型モビリティ(マイクロモビリティ)と呼ばれるもの。車両には、アイシン・エィ・ダブリュがこの事業用に設計したナビシステム「観光ナビ」を搭載し、地元の観光情報・コース設定などのサービスを組み合わせて提供する。

西武ホールディングス(東京都豊島区)は、7月27日から9月8日までの間、下田プリンスホテル(静岡県下田市)とザ・プリンス箱根芦ノ湖(神奈川県足柄下郡)と東京との間をヘリコプターで移動するサービスを期間限定で提供する。

エアモビリティの交通プラットフォームを開発するAirX(東京都新宿区)との協業によるもので、東京・新木場の東京ヘリポートから各ホテルへの直行便を往復で運航する。東京―下田間は片道の所要時間55分で1人あたり料金が3万2900円、東京―箱根間は同35分で1万9800円。自家用車よりも短時間で目的地に到着でき、チャーター便よりも低額で利用できる。