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  • 24.05.05

第2回 人材派遣・紹介サービスのトレンド【「雇用流動化」時代のホテル人材 ―もう人手不足に悩まない―】

第2回 人材派遣・紹介サービスのトレンド【「雇用流動化」時代のホテル人材 ―もう人手不足に悩まない―】

ゴールデンウィークが近づいてきました。ホテル・旅館は季節や曜日等の繁閑差による業務量の変動が大きく、読者の皆さんもパート・アルバイト人材、そして人材派遣サービスを活用していると思います。

昨年11月、内閣官房と公正取引委員会は「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」を公表。急激な物価上昇に対して賃金の上昇が追いついていない状況等を踏まえ、賃上げの原資を確保できるような取引環境を整備する目的で、労務費の価格交渉について、発注者と受注者の双方が採るべき行動/求められる行動を取りまとめたものです。

この指針に先立って公正取引委員会が行った調査によると、受注者側からの条件の見直しおよび交渉に応じる発注者も多い一方、受注者側の努力で吸収すべきと返したり、取引の中止を含めて見直しを迫ったりする発注者も少なくない、という声があったそうです。私たち人材サービス事業者も業界をあげて対応を進めていますが、同様の課題に直面しています。

全ての業種で人材確保の難易度が上がり、直接雇用以外の選択肢による人材確保が必然のこととなりつつあります。これは、単に賃金の引き上げだけでなく、業務の切り分けと分担といった実務の条件見直しも急務であることを示しています。

一般的に、ホテル・旅館の現場は一人のスタッフが複数の業務を担う「マルチタスク」が主流です。そして、パートや派遣スタッフにも同様の働きを求めているかと思います。私は、ここに人手不足の根本的な要因の一つがあると見ています。正社員と同様のマルチタスクをこなせる人材がパート・派遣市場に多くいない、さらに言えば「同一労働同一賃金」の原則にもかかわらず条件が良くないのではないでしょうか。

前回、本稿で若い世代を中心にスポットバイトのユーザー(ワーカー)が増えていると説明しました。この層を取り込むためにも、業務を切り分けてシェア・分業化を進めることが、採用の間口を広げることに繋がると私は考えます。

当社が提供する、ホテル・結婚式場向けのスポットバイトプラットフォーム「バリプラ」は、登録ワーカー・施設が相互を評価し合う制度があります。ワーカーが得意とする業務や他施設の評価が可視化されるので、施設側は採用選考時の参考にでき、実際に業務に当たらせないとスキルが分からない、という「出たとこ勝負」になるリスクを抑えられます。

同様に、当社の人材派遣サービスも主力であるホテルの宴会・レストランサービスのほか、フロント、調理、バックオフィス、清掃等、あらゆる部門・業務で実績があります。

バリュースタッフグループCOO 西谷良造氏

(国際ホテル旅館2024年4月20日号)

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