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  • 24.08.12

客室管理システムと客室ロックシステムの連携進む【アッサアブロイ グローバルソリューションズ ジャパン】

客室管理システムと客室ロックシステムの連携進む【アッサアブロイ グローバルソリューションズ ジャパン】

(写真は日本ハネウェル提供)

 

本紙『国際ホテル旅館』6月20日号は、ホテル客室に設置されているロックシステムにハッキングの懸念がある問題を取り上げた。一部のドアロックやカードキーに採用されている通信・暗号化技術に脆弱性が指摘されながら、今も世界中のホテル客室で現役で使われていることに警鐘を鳴らしたものだ。

こうしたセキュリティ脅威への対策はもちろん、最新のロックシステムはGRMS(ゲストルームマネジメントシステム)・EMS(エネルギーマネジメントシステム)等との連携により、高水準の顧客体験の提供や電力使用量の削減等にも対応している。

ホスピタリティ業界向けにIT・セキュリティソリューション「VingCard(ヴィングカード)」を提供するアッサアブロイグローバルソリューションズジャパン(東京都中央区)に、ホテルキーシステムのトレンドを聞いた。

【トレンド ①クラウド化でセキュリティ強化】

ホテルの客室ロックは、従来、ホテル内にサーバーを設置してその運用管理を行う〝オンプレミス〟が主流だった。近年、インターネット経由でこれらの運用管理を行うクラウド版が急速に普及しつつある。

クラウド管理の場合、サーバーをホテルに設置する必要がないため、ホテル側の設備管理の手間が省かれ、導入コストも抑えられる。システムは遠隔で更新され、ソフトウェアのセキュリティ対策もメーカー側の責任最新の状態に自動アップデートされる。

アッサアブロイグローバルソリューションズジャパンは、同社の非接触式カード錠「VingCard」シリーズに対応するアクセス管理システムについて、オンプレミス版の「Visionline(ヴィジョンライン)」と、クラウド版の「Vostio(ヴォスティオ)」を提供する。

Visionlineはサーバー機器、客室ドアロック、共用部・エレベーター専用カードリーダー、カード発行機等から構成され、PMSと連携すればよりスムーズにカードキーを発行できる。クラウド版のVostioは、アッサアブロイ側がサーバーの維持管理責任を担い、保守や緊急対応も自動・遠隔で行われるため、導入コストはもちろん、運用コストも大幅に削減される。

デジタル技術の進化につれて、その安全性を脅かす技術もまた進化している。ロックシステムにハッキングを含む攻撃リスクが常につきまとう以上、オンプレミスもクラウドも、その対策が望まれている。

これまでクラウドサービスは、ネットワーク接続に伴う攻撃リスクがあるとされていたが、AWSクラウドを採用するSaaSサービスはオンプレミス型のサーバーよりもむしろ安全度が高いとされる。キーシステムを、常に最新の対策が講じられた状態で運用できるメリットは大きい。ネットワーク接続がされないオンプレミス版も、定期的な最新機器・ソフトウェアへの更新が求められる。

 

【トレンド ②サーモスタット連携で消費電力削減】

ホテル客室の電気は、入口付近に取り付けられた専用のホルダー/ボックスにカードキーを抜き差しすることで管理するタイプが一般的だ。宿泊客の在室状況に応じてエアコン・空調や照明等の客室家電を稼働させられるが、この夏のように連日猛暑が続く状況下でエアコンのON/OFFが繰り返されると、急速運転によって、むしろ電力使用量が増え、電気代がかさんでしまう。

アッサアブロイのドアロックは、客室内のサーモスタットやセンサーと直接通信することで、入退室や在不在情報をリアルタイムで参照。エアコン・空調を切らずに最適化稼働させ、室温の急激な変化を抑え、電力使用量も抑えられる。

年内にも国内施設向けに本格的な省エネソリューションの提供を始める準備を進めている。同社の試算では、これらのソリューションにより、1室あたりの電力使用量を15%から35%削減する効果が期待できる。

 

【トレンド ③さらに便利になる「モバイルキー」】

宿泊客自身のスマートフォンを、専用アプリを通じて客室キーとして利用できるアッサアブロイの「モバイルキー」。国内でも外資系ホテルでは日常的に使われるようになっている。

一昨年、このデジタルキーサービスをAppleウォレットに拡充したが、さらに今夏、Android版「Googleウォレット」にデジタルキーを配信するサービスをリリースした。宿泊予約・決済、宿泊者情報の記入・登録、チェックイン手続き全般に加え、デジタルキーの配信までを全てスマホ上で行えるようになる。

(国際ホテル旅館2024年8月5日号)