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- 24.10.21
第12回 Society5.0【視点を増やして観光DXを加速】
国内最大級のデジタルイノベーションの総合展「CEATEC2024」が、今年も10月15日から18日に幕張メッセで開催されました。
今年のイベントを象徴するキーワードの一つに「Society5.0」があります。
Society5.0は「第5期科学技術基本計画(平成28年1月22日閣議決定)において「サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会」として提唱されたものです。令和3年3月26日に閣議決定された第6期科学技術・イノベーション基本計画では、日本が目指すべきSociety 5.0の未来社会像を「持続可能性と強靭性を備え、国民の安全と安心を確保するとともに、一人ひとりが多様な幸せ(well-being)を実現できる社会」と表現しています(※内閣府科学技術政策より抜粋)。
国内初の実証実験研究開発施設「タップホスピタリティラボ沖縄」では、現在、多くのデータを収集し、それらを解析・分析にかけ、ソフトウェア上の操作やシステム設定に活用しています。サイバー空間とフィジカル空間の関係性を元にテストを繰り返す実験フィールドの役割を担っています。
ホテルや旅館を中心とした観光の世界においても、近い将来、Society5.0の概念に基づいたテクノロジーが実用化・実装される流れにあると思われます。
一例として客室の清掃管理は、現状の主流は人的管理に基づいてオペレーションされています。これを、清掃する順序や必要なリネン・アメニティの供給に至るまで一定数のデータを取得し、AIによるデータ解析で需給予測しながら、指示された順番に沿って清掃スタッフが作業する、となれば人的管理が大幅に効率化されます。元のデータは、過去の稼働実績や先に予測できる宿泊客のチェックイン情報、宿泊予約情報を掛け合わせれば、どの部屋から清掃してセットアップするべきなのかをソフトウェアが機械的に指示し、無駄のない動きが取れるようになります。
Society5.0の中には「Well-being(ウェルビーイング)」という概念も含まれます。ウェルビーイングとは単なる健康ではなく、肉体的・精神的・社会的すべてにおいてバランスよく満たされる状態を指しています。企業には従業員のウェルビーイングに配慮することが求められ、業務管理をシステム化することで従事する内容が明確になり、満たされる状態を醸成することで、従業員の職場への帰属意識が高まることも期待されます。
何より宿泊客にとっては、宿に到着したのに部屋が準備できていない、という事態になることへのリスク回避にも繋がり、ホスピタリティ・サービスに対する評価も高まることが期待されます。マクロな概念として提唱されているSociety5.0は、現場のタスクにフォーカスしてもその思想を取り入れることが必要とされています。
藤原猛氏(タップ ホスピタリティサービス工学研究所 所長)
(国際ホテル旅館2024年10月20日号)
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