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  • 25.03.24

第16回 全力応対コンテストで最優秀賞【田窪 コートニー ジャケリンさん/三井不動産ホテルマネジメント】

第16回 全力応対コンテストで最優秀賞【田窪 コートニー ジャケリンさん/三井不動産ホテルマネジメント】

三井不動産ホテルマネジメント(東京都中央区)は2月17日、「第16回全力応対コンテスト」を都内で開催。国内事業所に所属する38名のスタッフが参加した。フロントにおける接客業務の実技を審査するもので、最優秀賞には三井ガーデンホテル銀座築地(東京都中央区)の田窪コートニージャケリンさんが選ばれた。

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――ホテル業界での勤務経験は1年半ほどになる。

コートニー 結婚を機に生活の拠点を日本に構え、しばらく大阪で暮らしていました。その際に大阪市内のホテルに8カ月ほど勤めたことが、ホテルで働く入り口となりました。

当時も担当はフロントで、業務中は外国人客に見どころを聞かれることが多く、自分のお気に入りの場所も含めて答えたところ、それがとても喜ばれて、私も嬉しくやりがいを感じていました。

昨年、家庭の事情で東京に引っ越すことになり、当初は勤めていたホテルの系列店で働くことを希望しましたが、空きが無く断念。仕事を探していたところ、三井ガーデンホテル銀座築地(東京都中央区)のオープニングスタッフの募集を見つけて応募しました。

――採用面接は即決だったとか。

(三井ガーデンホテル銀座築地 宿泊支配人 内田豪氏)

勤務経験があるので、フロント業務の基礎知識やスキルについては全く問題がなく、何より人柄の良さが印象的で、面接の翌日には内定の連絡をした記憶があります。コートニーの入社は開業日(9月30日)の2カ月ほど前で、ちょうど開業準備で多忙を極めていた時期でしたが、彼女をはじめとするオープニングスタッフに支えられました。

――「全力応対コンテスト」への出場経緯は。

コートニー 開業から少し経ったころ、内田マネージャーから「出場してみない?」と打診されました。

内田 出場者の選定方法は事業所によって異なりますが、当ホテルは開業から間もないこともあって、今回は総支配人と私とで候補者を選び、本人に相談するという流れを採りました。私たちの間では、日々の接客や築地らしさを表現するのであればコートニーが最も適任、という見解で一致しました。

コートニー 説明を受け、以前のコンテストの映像も見せてもらいました。私は高校生の時に演劇部に所属しており、舞台上でのパフォーマンスに抵抗は少なく、声を掛けてもらえたことも嬉しかったので「やってみます」と即答しました。

大変だと思ったのはその後でした。具体的な審査方法などを聞き、4分という制限時間の中でどのような質問を受け、それにどう応えれば良いのか、全く想像がつきませんでした。

――準備期間の2カ月半、どのように過ごしたか。

コートニー 当ホテルのCSキャプテンである髙城詩織さんをはじめ、多くの同僚・先輩・上司の協力を得られました。ロールプレイングの相手役を務めてくれた同僚や先輩は、いかなる状況にも対応できるようにと様々なシチュエーションを設定してくれて、時には廊下ですれ違いざまに英語で質問されたこともありました。

また、事業部全体の合同練習会に参加したり、近隣ホテルの出場者と一緒にしたりして、様々な人の視点からチェックしてもらいました。この中で「いつものコートニーらしく振る舞えば大丈夫」と何度も言ってもらえたことが励みになりました。

今回、一番不安だったのはホテルの周辺情報でした。築地はおろか東京での生活も日が浅かったので、当初は自分の説明になかなか自信が持てませんでした。ホテルの立地環境から、特に築地場外市場周辺の専門店や飲食店について質問される可能性が高いと考え、店舗情報をくまなく調べ、「まぐろ料理が美味しいお店一覧」などの資料も作成・用意しました。この周辺情報も、同僚や先輩が一緒に調べてくれました。

――当日は緊張したか。

コートニー 出場までの待ち時間はとても緊張しましたが、実際に舞台に立った時は接客に集中していつも通りに振る舞えたと思います。応援に駆けつけてくれた同僚や先輩が、お揃いのTシャツを着て声援を送ってくれて勇気づけられました。

――コンテストへの出場経験は、今どのように活かされているか。

内田 コートニー個人について言えば、接客スキルは言うまでもなく、ホテルの館内施設やサービスに関する知識も十分に備わったので、ショールーム対応なども担ってもらっています。

当社の全力応対コンテストは「全社を通じた一体感の醸成」と「個人のスキルアップ」という二つの開催意義があると捉えています。コートニーが語ったように、本人の出場に際しては他のスタッフが様々な形でサポートをしましたが、教育係・練習パートナーを特定の誰かに固定しなかったので、全員で一丸となってコンテストに立ち向かうムードを高められ、他のスタッフにも学びや気づきの機会があったと思います。

特にホテル周辺の店舗・スポット情報を調べたことは、当ホテルの業務上も非常に良い機会となりました。今回の経験が、当ホテルのスタッフ全員の接客品質を高め、チームワークの強化に繋がったことが最大の収穫だと感じています。

(国際ホテル旅館2025年3月20日号から抜粋)