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  • 25.04.21

トランプ関税 日本の宿泊業界への影響は

米国のトランプ大統領は4月2日、貿易相手国の関税率などに応じて自国の関税を引き上げる「相互関税」を実施する大統領令に署名した。

全ての国・地域を対象に一律10%の関税を課すほか、個別の国・地域に対する上乗せ関税も設定され、日本に対しては24%の相互関税を課すとした。その後、一部の国・地域に対しては措置を一時停止すると発表し、18日現在、日本政府との間で交渉が行われている。

財務省が17日に発表した貿易統計(令和6年度分速報)によると、2024年4月から今年3月までの間、日本から米国への輸出額は21兆6483億円、米国から日本への輸入額は12兆6429億円で、日本にとっては9兆53億円の貿易黒字となった。黒字額は年々縮小傾向にあり、前年度も令和5年度比1.3%減に縮小したものの、円安為替などを背景に日本製品が買われやすい状況が続く。

相互関税をめぐり、輸出入にかかわる業態企業は対応に追われた。株式市場が乱高下を繰り返したほか、為替相場では円高が急速に進み、3月31日時点で1ドル150円台だったところ、相互関税を発表した2日は一時1ドル146円台に急伸。その後もじわじわと円高が進み、18日時点で1ドル142円台まで円が買われている。

日本の観光産業には、どのような影響を及ぼすか。私たちの生活や事業活動に深く根付いている製品・サービスの中には輸入品に頼るものも少なくない。仕入れコストが上昇することで、宿泊運営にとってさらなる収益圧迫の要因となることが懸念される。

現在、米ドル以外の為替相場において、目立ったレートの変動は見受けられないものの、今後も米中間の貿易摩擦など、経済の混乱が続けば、さらなる円高が進む可能性もある。訪日旅行への割安感が徐々に薄れることで、インバウンド市場の順調な成長を阻害する要因にもなりかねない。

 

(国際ホテル旅館2025年4月20日号から抜粋)