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- 本紙好評連載
- 25.12.19
第25回 持続可能な未来を築くデジタル基盤【視点を増やして観光DXを加速】
私は海外専門の旅行業からホテル、テーマパークへと領域を広げ、現職の観光業に特化したシステム開発と、観光産業で複数のキャリアを経て現在に至ります。
これらの経験の中では、生産性や業務効率化について多くの課題に直面したり、疑問を抱いたりしました。そして、自ら理想の形を実現するべきだと考え、デジタル技術を軸にした観光産業の新しい世界観を語る道を選びました。
同時に、観光業にとって最も重要なことは世界情勢の安定であることを、身をもって実感しています。9.11同時多発テロやSARS、近年では新型コロナウイルス、国家間の関係悪化など、不安定要因は常に存在しています。加えて、デジタル化が進む現代では、サイバーセキュリティや国家安全保障などの新たな課題も複雑化しています。
だからこそ、観光産業におけるDXとの向き合い方を、単なる効率化の文脈にとどめず、産業そのものを支える構造基盤として捉え直す必要があります。
私が目指しているのは「デジタルと人間の共創による観光の進化」です。
テクノロジーは人を置き換えるものではなく、体験価値を高めるためのパートナーであるべきです。観光の本質は、人と人とのつながり、文化の共有、そして感動の創出にあります。DXはその本質を損なうものではなく、むしろ、強化し広げる力を持っています。
デジタル技術を軸にしながらも、人間らしさを失わないように進化し、誰もが安心して移動し、世界文化を共有できる、持続可能な仕組みが実現されます。
【パーソナライズされた体験】
AIとビッグデータを活用し、旅行者の嗜好や行動履歴に基づく最適なプランをリアルタイムで提案。一人ひとりに寄り添った観光体験を提供する。
【安全・安心を担保するデジタル基盤】
国際的な安全情報ネットワークや強固なセキュリティを整備し、旅行者が最新かつ正確な安全情報にアクセスできる環境を構築する。分散型クラウドやブロックチェーン技術などを活用した信頼性の高い情報共有が不可欠。
【持続可能性と地域共創】
DXは地域経済の活性化にもつながる。観光データを活用し、地域資源を最適化することで、地域と旅行者とを結ぶ「共創プラットフォーム」として機能する。
これらのモデルが目指すゴールは、オペレーションの裏方としてデジタルを徹底的に組み込み、旅行者はそれを意識せずとも「快適で安全な体験」を自然に享受できる世界の実現です。テクノロジーが静かに支える未来こそ、観光産業の持続可能な姿だと思います。
本年もありがとうございました。来年も気づきと学びにつながる情報を届けられるよう努めます。どうぞ良いお年をお迎えください。
藤原猛氏(タップ ホスピタリティサービス工学研究所 所長)
(国際ホテル旅館2025年12月20日号)
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