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経営者に聞く

サステナブル推進の専任部署を創設【フェニックスリゾート】

サステナブル推進の専任部署を創設【フェニックスリゾート】

「フェニックス・シーガイア・リゾート」を運営するフェニックスリゾート(宮崎県宮崎市)は、昨年4月にサステナブル推進課を創設。サステナビリティビジョン「ひとも地球も、元気にするリゾートへ」を策定した。活動を推進する同課課長の田中千鶴氏と下西桂子氏は、サステナブルをテーマにした宿泊プランを企画する等、部署の枠組みを超えて様々な活動を行っている。

「一例として、シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート内のレストラン、ガーデンビュッフェ『パインテラス』で調理の際に出る野菜の端材や消費しきれなかったパン等を、宮崎市フェニックス自然動物園に提供し、動物たちの食事として活用してもらう取り組みを行っています。

昨年11月から試験的に実施し、鳥インフルエンザの流行拡大による一時中断を経て、今年4月に本格的に再開しました。飼育員の皆さんに相談し、提供可能な野菜・パンの種類や量を確認しながら提供しています」と田中氏。

宿泊プランは9月から提供を開始。黒松林の植樹等の体験プログラムのほか、客室にはリゾート内の廃棄松を使用した樹脂製の「松の歯ブラシ」や「植えると芽が出る鉛筆」等、移動手段としてレンタサイクルの1日乗り放題を用意する。

「サステナブルと一口に言ってもテーマは広範。情報は自分たちが主体性をもって収集しないと、取捨選択の大変さも含めてなかなか難しいとは思っています。推進課のメンバーが発案するだけでなく、各部門のスタッフが進めている活動をサポートする機会も多く、親会社のセガサミーホールディングスのサステナビリティ本部がグループの取り組みの共有も行ってくれるので、参考にしたりサポートされたりしています」(田中氏)。

(国際ホテル旅館2023年9月20日号)