TOP INTERVIEW

経営者に聞く

客室数を倍増し新装オープン【ホテルかずさや】

客室数を倍増し新装オープン【ホテルかずさや】

7月17日に新装オープンしたホテルかずさや(東京都中央区)。既存のホテルと隣接の商業ビルを取り壊して新たに建物を建設した。新装ホテルにおいても江戸の伝統を引き継ぎ、1891年(明治24)の創業以来、受け継いできたおもてなしの精神に基づいたサービスを提供する。

工藤哲夫社長は「都内各所へのアクセスが良好な立地環境などを踏まえて、従前からの主力顧客層であるビジネス客に加えて、観光・レジャー客、インバウンド客など、より幅広い層の宿泊客を受け入れることを想定。客室数は前ホテルの2倍以上、客室タイプも拡充した」と語る。

コロナ禍の開業となったことについては「収束の目処が立たない中で営業することに不安も付き纏う」としながらも「当社の初代・工藤由郎の時代には関東大震災などによって建物が2回全焼し、2代目・工藤誠一の時代には太平洋戦争があった。先代・工藤誠太郎もバブル崩壊を経験するなど、それぞれの時代で大きな困難に直面したが、これを一つひとつ克服して事業を継続し、130年の歴史に至る」と語る。「宿泊業は設備投資を行い、それを数10年かけて回収することを繰り返します。景気動向や社会情勢が刻々と変化する中で事業を継続するためには、山あり谷ありの道を前進するしかないと考えている」(工藤氏)