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経営者に聞く

開業20周年 歴史と価値を守りつつ新たな価値観にも対応【渋谷エクセルホテル東急】

開業20周年 歴史と価値を守りつつ新たな価値観にも対応【渋谷エクセルホテル東急】

東京・渋谷駅に直結し、街を象徴するランドマークとして親しまれている「渋谷マークシティ」。ここに2000年開業した渋谷エクセルホテル東急(東京都渋谷区)は、この4月7日に開業20周年の節目を迎えた。これに先立ち、4月1日付で総支配人に就任した鳥井武志氏は「20年の歴史を守りつつ、これまでの実績に胡座をかくことなくホスピタリティと快適な滞在を追求したい」と語る。

鳥井氏の就任と開業20周の節目は社会経済が難しい状況下での船出となってしまった。同ホテルも国の緊急事態宣言を受けて一時休業を余儀なくされたが「1カ月半の休業期間を経て6月に営業を再開した際には顧客の方々から『再開を待っていた』『ホテルが営業していないと寂しい』という声を多数頂いた」という。

「どのような状況下にあっても、ホテルは『人が集う場所』であることが基本。笑顔が集まることで活気が生まれ、その笑顔は人にしか創り出すことができない。当ホテルは現場のスタッフを『アソシエイツ』(仲間)と呼ぶが、このアソシエイツこそが当ホテルの価値や品質を決める存在であり、パッション=情熱をもって業務に臨むことを願っている」(鳥井氏)。

現在、渋谷では同ホテルを含めて4軒の東急ホテルズグループホテルが営業している。その中で渋谷エクセルホテル東急は駅直結という圧倒的な価値があるが、「これに胡坐をかくことなく『ホスピタリティ&コンフォート』を追求し、顧客をはじめとする利用客に寄り添えるホテルであり続けたい」と鳥井氏。

「今回のコロナ禍を機に『安心・安全』は事業上の観点からも重要なテーマになると感じる。ホテルを安心して利用でき、安全に滞在できることがホテルの価値になる。新しい生活様式のみならず、新しい価値観にも沿った運営が求められている。当ホテルも、エスタシオンカフェの入口にサーマルカメラを設置して利用客の体温を測ったり、レストランの各テーブルにQRコードを設置してメニューブックの内容をオンラインでも確認できるようにしたりと様々な対策を取っている」(鳥井氏)