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新会社「オリックス・ホテルマネジメント」発足【オリックス不動産】

新会社「オリックス・ホテルマネジメント」発足【オリックス不動産】

オリックス不動産(東京都港区)は4月1日、オリックスグループの18の宿泊施設を運営する運営会社8社を統合し、同社が100%出資する運営会社「オリックス・ホテルマネジメント株式会社」を発足した。オリックス・ホテルマネジメントは都市部の宿泊主体型ホテルや温泉旅館、観光ホテルなど様々な業態の宿泊施設を束ねるほか、他のグループ宿泊施設・サービス施設の業務も支援する。

社長の似内隆晃氏は「2002年の大分・別府温泉杉乃井ホテル(大分県別府市)の取得を皮切りに、国内各地のホテル・旅館の不動産を取得してきた。近年、宿泊事業を『短期的な投資目線』から『中長期的な運営目線』に見直し、それに伴うリスクの洗い出しや事業構造のあり方、提供価値を再設定した」と語る。

運営体制をより強固なものにし、共通したガバナンスの中でノウハウの共有やサービスの安定化を図る中、先行して2019年1月に直営12施設を対象とした事業ブランド「ORIX HOTELS & RESORTS」を立ち上げたが、この4月にブルーウェーブを存続会社とし、各運営会社を合併・集約する形で新会社「オリックス・ホテルマネジメント」を発足した。

新会社の発足によって「オリックスグループの強みを、特に人材・人事面で発揮できると期待している」と似内氏。「全国各地に転勤がある職務も設け、これまで以上に適材適所が進むと同時に、社員にもオリックスグループで働くことの安心感を持ってもらえると思う」と語る。

プロパティの多様性を活かしたキャリアアップの機会も充実させる。例えば、現在大阪のクロスホテルに勤務しているスタッフが、数カ月間限定で箱根・芦ノ湖はなをりに勤務することができる交換留学のような取り組み「クロストレーニング」を始めた。

「異なる業態の運営会社を統合したが、業態が違っても、価値あるノウハウはどんどん全社で共有したい。オリックスグループは既存の枠に収まることなく、変化し続けるための刺激を求め続け、例え失敗したとしても経験を次の糧にしていく社風を持っている。当社においても同様で、ホテルと旅館、それぞれのサービスの中に相互に役立つものがあればどんどん取り入れていってほしい」(似内氏)。