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経営者に聞く

日本発のグローバルホテルチェーンを目指す【西武・プリンスホテルズワールドワイド】

日本発のグローバルホテルチェーンを目指す【西武・プリンスホテルズワールドワイド】

昨年4月1日、プリンスホテル(東京都豊島区)は新会社の西武・プリンスホテルズワールドワイド(東京都豊島区)にホテル事業等を承継。新体制のスタートを切った。運営に特化したホテルオペレーターとして引き続き全国の施設を運営するとともに、。これまで培ってきた運営ノウハウと強みをさらに進化させ、国内外のホテル拠点拡大に向けた取り組みを推進。海外子会社StayWell Holdingsのグループホテルを含め、今後国内外で250ホテルを展開する目標を掲げる。

代表取締役社長の小山正彦氏は「昨年はマーケティング力の強化を目指し、各ホテルの総支配人とともに自社や地域の強み等を客観的に整理・分析する試みも始めた。足元の旅行需要の回復が顕著になってきたが、コロナ禍の間に模索・挑戦してきたことを、今後の営業活動にも活かしたい」と語る。

今年は米国ニューヨークの名門ホテル「ザ・キタノホテル ニューヨーク」を運営する。「ホテル名称は当社のフラッグシップブランド『ザ・プリンス』と『ザ・キタノホテル ニューヨーク』を合わせて『ザ・プリンス キタノ ニューヨーク(The Prince Kitano New York)』とする。1973年に開業し、約50年にわたり現地で親しまれてきたザ・キタノホテルのブランドと実績に、当社のネットワークや運営ノウハウ等を融合し、日系ホテルならではのサービスを提供していきたい」と小山氏。

ザ・プリンスブランドを冠するホテルがニューヨークに誕生することは、同社の世界展開においても大きなチャンスになる。

「国内各地で様々な業態・規模のホテルを運営してきた経験と運営ノウハウ、それらを支える各部門の経験豊富なスタッフが、当社の最大の財産。特に、運営ホテルの多くに直営レストランを構え、調理部門の人材や運営ノウハウを持つことは当社ならではの強み。当社従業員にとっても、活躍の機会を増やし、多様なキャリアの道筋を示すことにも繋がる。グローバル人材を育成する体制の整備・確立が当社の成長を加速させると確信している」(小山氏)。

ザ・プリンス キタノ ニューヨークのほか、子会社のStayWell Holdings(豪州)を通じて、プリンスホテルブランドの世界的な認知拡大に努め、グローバルホテルチェーンとして「日本のプリンスホテルから世界のプリンスホテルへ」を目指し、国内外での出店展開を積極的に推進する。