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本格焼酎で創作カクテル コンペで優勝【京王プラザホテル】

本格焼酎で創作カクテル コンペで優勝【京王プラザホテル】

全国の酒造業者によって組織された酒造組合の全国組織である日本酒造組合中央会(本部:東京都港区)は、2月19 日に本格焼酎や泡盛を使ったカクテルの日本一を決める「第4回本格焼酎& 泡盛カクテルコンペティション」最終選考会を開催。京王プラザホテル(東京都新宿区)小坂駿氏の「花しぐれ」が優勝した。

花しぐれは、桜の花びらを濡らす時雨(しぐれ)をイメージして、日本の春の風情をカクテルに表現した。明治元年創業の濵田酒造(鹿児島県いちき串木野市)の芋焼酎「だいやめ~DAIYAME ~」をベースに使い、果実や花を連想させるだいやめの香りや風味に、花に雫が光る様子や清々しい木々の香りが加えられた。

考案した小坂氏は、京王プラザホテル料飲部スカイラウンジ〈オーロラ〉のキャプテンバーテンダー。仕事では洋酒を扱う機会が圧倒的に多く、「コンペティションへの参加参加を通じて本格焼酎・泡盛への知識を深め、自分の世界をより
広げる、自己研鑽の機会になると考えた」と振り返る。

ベースの芋焼酎「だいやめ」は、オーロラの顧客から教えもらったもの。ライチを思わせる華やかで甘い香りに衝撃を受けたという。「創作カクテルの募集テーマである『日本の文化(食文化を含む)や自然を感じさせるカクテル』を考えたとき、思い浮かんだのが桜の花でした。作品名を、桜の季節に降る通り雨=時雨を表す俳句の季語・花しぐれとし、パールパウダーが入ったリキュール『アフロ
ディーテ桜』や、花のリキュール『ボルスパルフェタムール』などを合わせました」(小坂氏)。

「コンペティションへの参加を通じて、改めて日本のお酒の奥深さや多様性を感じています。原料の多様性や品種、酵母なども含めた材料の配合バランス、製法なども多種多様です。今回、だいやめを始め様々なお酒に出会いましたが、それぞれの製品の工夫や研究する姿勢を知るたびに、酒造りの仕事が私たちバーテンダーの世界にも通じると感じました」(小坂氏)。