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  • 19.10.21

混迷 ユニゾHDめぐるTOB

東京都内を中心に不動産事業を手掛けるユニゾホールディングス(東京都中央区)の株式をめぐった買収合戦が繰り広げられている。

事の発端は7月10日、エイチ・アイ・エス(HIS、東京都新宿区)が取締役会でユニゾHDに対する発行済み株式の公開買い付け(TOB)を行うことを決めたことだ。ユニゾはTOB反対を表明し、8月16日にはフォートレス・インベストメント・グループ・ジャパン(フォートレス・グループ、東京都港区)の関係法人がユニゾHDの全株取得を目的としたTOBを行うと発表した。

ところが9月27日、ユニゾHDはフォートレス・グループの公開買付け賛成を撤回して意見を留保すると発表した。さらに、ブラックストーンからフォートレスのTOB価格よりも1000円高い1株5000円で公開買付けする旨の提案を受けたこと、これに応諾しないことを明らかにした。フォートレス・グループには、従業員の雇用や労働条件について十分な回答を得られなかったともしている。

ブラックストーンは10月、関連会社を通じてユニゾHDの同意を得た上でのTOBを始め、全株取得による完全子会社化を目指す旨を表明した。ユニゾHDはブラックストーンの提案に応じない姿勢を示していたが、筆頭株主のエリオット・マネジメントはユニゾHDの一連の対応に懸念を示した。