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  • リニューアル、リブランド
  • 19.10.22

既存の設計・意匠を活かして新装オープン【上郷・森の家】

既存の設計・意匠を活かして新装オープン【上郷・森の家】

横浜市の宿泊・研修施設、横浜市上郷・森の家(横浜市栄区)が9月1日にリニューアルオープンした。運営事業者の交代に伴う改装で、もともとの木を基調とした温もりのあるデザインとそれに調和した色彩・ディテールを可能な限り温存しつつ、現代のライフスタイルや衛生保全、省エネなどに合わせた設備機器の入れ替えなどを実施。地元食材や調理法にこだわったレストランも誘致するなどして、市民の新たな憩いの場に生まれ変わった。

上郷・森の家は1992年(平成4)に開館。横浜自然観察の森や金沢動物園に隣接した緑豊かなロケーションで、市内学校の体験学習や合宿のほか、一般の宿泊客も受け入れてきた。

体験学習の利用機会が増える一方、一般利用の宿泊客数が減少傾向にあったことから、施設の魅力向上と快適な空間を創出するため、ハードとソフトの双方を連動させた改修とサービスの向上を図る。また、運営効率化による経営改善も行うため、民間の資金や経営能力を活用したPFIを採用。公募型プロポーザル方式で選ばれた改修・運営事業者が運営変更に向けた改修工事に取り組んでいた。

改装は原設計デザインの持ち味を生かして計画された。開館時の建築デザインは「桜台コードビレジ」「世田谷美術館」などの設計で知られる内井昭蔵氏が手掛け、木を基調とした温もりのあるデザインとそれに調和した色彩、ユニークなディテールが特徴。これを活かしたデザイン・施工を行った。

外装や館内の建具・手摺などは吹き替えやリペイントを行うにとどめ、廊下や客室入口などにある特徴的なデザインの木格子もそのまま継承。床や壁の仕上げを変更し、館内家具や美術品の入れ替え・新規導入などで空間の印象を高めた。

客室の寝具は現代の生活様式に合わせてベッドを導入し、さらに一部の客室タイプには二段ベッドを導入するなどして収容人数の増加にも対応可能とした。

多目的ホール「フォレストプラザ」は、もともとバーデゾーンとして使われていた施設。天井部分は既存のまま残しつつ、プールの部分は埋めて床にし、ダンスやライブ、イベント開催に適した施設に変更した。

宿泊料金はスタンダードルームが1泊2食付で大人1名5560円から、エグゼクティブルームが同9560円から。

さらに、バーベキュー場にはキャンプ・グランピングを併設。手ぶらでバーベキューやキャンプができる施設としてテントサイトを設置した。

2階のカフェレストラン「kokko powered by Cosme Kitchen Adaptation」は、東京・大阪でカフェレストランを運営するCosme Kitchen Adaptationがプロデュースする店舗。森の中の隠れ家レストラン&カフェとして、神奈川県産の食材などをふんだんに使った、美容と健康に優しい石窯焼き料理を提供する。