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- 20.02.06
新型コロナウイルス 宿泊施設ができる対策まとめ
WHO・世界保健機関は日本時間の1月31日、新型コロナウイルス関連肺炎について緊急事態宣言を発表。中国人の団体旅行が停止され、春節の東京・銀座は静まり返っていた。宿泊施設は人の出入りが多く、利用客は一定時間滞在し、施設や設備を共用する機会も多い。施設内で感染症の発生が認められた場合、適切な対応・対策が望まれる。対応の注意点をまとめた。
◇◆◇ 宿泊施設の感染症対策 ◇◆◇
東京都福祉保健局「宿泊施設向け・感染症対策クイックガイド」より、インフルエンザなどの感染力が強い呼吸器感染症への対応を抜粋
【初期対応】
※症状や状況を確認し、医療機関を探す。
・重症の場合は、宿泊客が希望しなくても受診を進める。
・宿泊客が希望すれば宿泊客自身で探してもらうことも可。
・重大な感染症の場合、保健所から宿泊施設に連絡・指示が入ることも。
※発熱や頭痛がある場合は体温を測ってもらい、咳の症状が認められる場合はマスクをつけてもらう。できるだけ他の人と接することがないよう場所を分ける。
【清掃】
※発熱や咳などの症状の場合は、通常の清掃に加えて換気を十分に行う。
※清掃者は使い捨てマスクと手袋をして作業。清掃終了後はすぐに石鹸でよく手を洗う。
【情報共有と日ごろの準備】
※いつ・どこで・どのような症状が発生したか情報を集約し、毎日全員で共有。
・何も起きていないことを周知することも大事。
※事象が発生した際の報告手順、物品の点検、スタッフが感染した場合の欠勤・復帰の基準などをあらかじめ決めておく。
※感染症についての知識や世界の感染症流行など、定期的なスタッフ研修も。
※インフルエンザや麻疹・風疹など、ワクチンがあるものは接種を奨励する。
【保健所との連携】
※感染症法では医師が同法に定められている病気であると診断した場合は保健所に報告し、保健所は接触者が関係した場所を調査・指導する旨が定められている。宿泊施設は以下について対応する場合がある。
・施設内の接触者、場所の調査。
・施設内の病原体検査、清掃の実施。
・接触したスタッフの健康観察、保健指導。
【フロントに備えておくと便利なもの】
体温計、マスク(宿泊客用)、手指用の消毒液、ビニール袋、ティッシュペーパー。清掃スタッフ用の使い捨てマスク・ゴム手袋・エプロンなど。
政府は23日、全国の都道府県を通じて宿泊施設に対して感染拡大防止に向けた協力を呼び掛けた。
宿泊施設は、宿泊者に対して名簿への正確な記載や保健所の調査に協力することや、37.5℃以上の発熱や咳などの症状があり、武漢市への渡航歴または武漢市に渡航歴があり症状が出た人と接触した場合は、必ず宿へ申し出るよう伝える。発症を申し出た宿泊者には、事前に医療機関に連絡した上で受診を勧める。
宿の従業員には、咳エチケットや手洗いなど通常の感染対策を推奨。特に発症の可能性がある宿泊者に対応した場合は、マスクの着用や医療機関での受診など適切な対応を取るよう求めている。
観光庁は宿泊業関連団体に、新型コロナウイルスに関する対策ポイントや症状が発現した場合の行動などをまとめたチラシを宿泊客に配布することを要請した。JNTO・日本政府観光局は、365日・24時間体制の外国人旅行者向けコールセンター「Japan Visitor Hotline」(050-3816-2787、英語・中国語・韓国語・日本語に対応)において新型コロナウイルス関連の問合せにも対応している。
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