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- 本紙好評連載
- 24.11.05
第6回 コンセプトはどう使うのか?機能するコンセプトとは?【骨太な集客力を身に付ける「コンセプトのつくり方」】
これまでコンセプトのつくり方をご紹介してきました。最終章は、コンセプトの使い方・機能するコンセプトについてお伝えします。
■コンセプトはどう使うのか
わかりやすい例として、スターバックスのコンセプト活用例をご紹介します。
スターバックスは「自宅でも勤務先でもないくつろげる場所」として『第3の場所』をコンセプトに掲げています。ここで重要なのが、店舗やサービスを構成するあらゆる要素が、コンセプトを体現するために選択されていることです。例えば、寛げる空間であるために席の間隔を空け、大きなサイズのソファを置く。不快音を出さないよう陶器ではなく紙コップで提供する。香りが安らぎを与えるよう7日を経過したコーヒー豆は使用しない、など。
コンセプトは「全ての意思決定の判断基準」として使います。つまり、お客様に向けて宣言するためというより、社内に向けて宣言し、規律を促す意味合いが強いと言えます。
宿泊施設においては、サービスやスタッフの行動指針はもちろん、器ひとつからテッシュケースに至るまで、コンセプトを体現させるためのベストな選択を繰り返していきます。
■機能するコンセプトとは
どんなに素敵なコンセプトでも、コンセプトを貫き通す勇気と覚悟を持ってそれを基準にして選択・行動し、体現しなければ機能しません。すなわち「勇気と覚悟をもってコンセプトを徹底すること」こそが、機能するコンセプトのカギです。
目の前の利益やトレンドばかりを追いかけていくと、結局よく分からないものが出来上がってしまいます。肝心なのはコンセプトをどこまで貫き通せるかで、それはコンセプトの内容よりも大切です。例えば、スターバックスはカフェ業態ではリスクが高いとされる直営店方式を敢えてとることで、従業員にコンセプトを徹底させています。そうすることでコンセプトが示す提供価値を担保し、スターバックスとしての一貫したブランドイメージ構築を実現しているのです。
全6回でお伝えしてきた「コンセプトのつくり方」の連載も今回で最後となりました。皆様が自社ならではのコンセプトを確立され、その理念に基づきお客様に感動を与え、複雑な時代のなかでも成長を続ける未来を心から願っています。
宿研 マーケティング室 濱田周作氏
(国際ホテル旅館2024年11月5日号)
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