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- 本紙好評連載
- 25.01.23
第15回 ホスピタリティサービス工学から視るCES2025現地レポート(1)【視点を増やして観光DXを加速】
今年も1月7日から10日までの4日間、米国ネバダ州ラスベガスで世界最大のテクノロジー見本市「CES2025」が開催されました。
私はハウステンボス(長崎県佐世保市)内に 2015年7月開業した「変なホテル(現:ホテルロッテルダム)」の構想・企画段階から本イベントに参加し、ホスピタリティサービスのデジタル転換の可能性を探り、確信を深めてきました。コロナ禍の影響などもあって、リアルでの参加は2018年以来7年ぶりとなりましたが、数々のテクノロジーを実際に見て・触れることで、記事や映像では分からない情報を確認することができました。
ここから、本連載ではホスピタリティサービス工学の視点から読み解くデジタル技術の展望をお伝えしたいと思います。
CESは全米民生技術協会(Consumer Technology Association、CTA)が主催し、毎年1月にラスベガスで開催される電子機器の見本市です。ビジネス関係者向けの見本市として、最新技術を取り入れた新製品およびプロトタイプ(試作品)が展示されています。
近年は自動車メーカーの展示が注目され、自動運転技術の開発競争を背景にしたセンサー技術の進化は目を見張るものがありました。自動運転においては、センサーやステレオカメラを用いて周辺の環境を把握することが一般的でしたが、今回は熱や衝撃センサーを用いた技術のアピールが積極的でした。
カメラよりはコストパフォーマンスに優れている一方、精度も飛躍的に向上し、さらには小型化も進んでいます。プライバシー保護に配慮すれば、有効活用できるフィールドはより広がるでしょう。
この技術を、例えばホテルや旅館のファシリティに搭載すれば、人の動きを検知でき、人員配置の効率化に応用できるというイメージを持ちました。
こういう形で、気になった技術や製品は2023年7月に開設した「タップホスピタリティラボ沖縄」に取り付けてみて、フィジビリティ(実現可能性)を模索します。その上で、実際の宿泊施設に設置して実用性をさらに探ります。デジタル技術は、このような流れで市場での汎用性をイメージしていきます。
一見すると何の関連性もないように感じる技術が、実は課題解決に有効となる、というケースは珍しくありません。本連載のメインタイトル「視点を増やして観光DXを加速」もその通りで、一見すると宿泊事業に関係ないように思える領域の技術にも目を向けることで、さらに可能性が広がります。
先進技術を用いて、ホテルや旅館で働く人と利用する人の双方が快適で便利に過ごせる空間づくりに向けて、今後も新しい技術を積極的に提案していきたいと思います。
藤原猛氏(タップ ホスピタリティサービス工学研究所 所長)
(国際ホテル旅館2025年1月20日号より)
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