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  • 人事、人材・教育
  • 25.01.07

より多様な働き方 人材の間口が広がる【2025年の宿泊業界を大胆予測③】

より多様な働き方 人材の間口が広がる【2025年の宿泊業界を大胆予測③】

◎アウトソーシング・外部人材を前提とした運営体制の構築
◎在宅・リモートでも対応可能な業務の確立も
◎多様な働き方を受け入れることこそが人材確保の第一歩

 

ここ数年でフォーカスされたが、宿泊業界の人手不足は慢性的な課題である。解決のためには、業務負担の大きさ、待遇の悪さ、拘束時間の長さなど、宿泊事業の構造を抜本的に改革しなければ変えられないところもあって、一朝一夕に改善が図れるものでもない。

業務の一部を外部企業にアウトソーシングしたり、デジタル技術を活用したりして業務の負担を軽減する、日々のシフト状況に応じてスポットバイトを活用して人材を確保するなど、外部のソリューションや新しいサービスを活用しながら運営していくことが、今年さらに活発になるとみられる。

ホテル・結婚式場向けの人材サービスを手掛けるバリュースタッフ(東京都渋谷区)は、接客業・飲食店の単発バイトのマッチングサービス「バリプラ」を提供。業界に特化した人材とのマッチングが行いやすく、ホテル業界の場合、サービススタッフやレセプション、ルームメイドなどの確保に活用されている。

また、同社は昨年夏に宿泊業・外食業の特定技能求人サイト「バリプラGlobal」を開設。日本の宿泊施設や飲食店で働きたい特定技能外国人と企業を繋ぐ求人マッチングサイトとして本格運用する。同社は新規事業として海外人材事業部を立ち上げ、昨年2月に登録支援機関としての手続きを完了。外国人の書類申請や生活支援等を行うことができる。また、日本で実績豊富な現地送り出し機関との提携も進めている。

結婚や妊娠・出産、育児、介護など、家庭を優先する人たちのために、在宅でも対応可能な仕事を割り振るなど、業務のリモート化も今後は増えるとみられる。多様な働き方、ライフステージの変化に応じた勤務スタイルが宿泊業界で実現する日も近いかもしれない。

(国際ホテル旅館2025年1月5日号)