（ネットシスジャパン　営業部 次長 川崎健太郎氏）

退館時に集中するフロント動線の混雑

朝、チェックアウトをする宿泊客が一斉にフロントに集まり、ロビーやエレベーター周辺で混雑が発生することは珍しくありません。宿泊客は「最後に待たされた」という不満を抱き、旅の印象を損ねる要因にもなり得ます。

スタッフにとっても、短時間に集中するチェックアウト業務への対応に追われがちです。深刻な人手不足の中で「チェックアウト時の混雑解消と業務効率化」は、あらゆる宿泊施設に共通する課題の一つとなっています。

動線改善による混雑解消と業務効率化

当社・ネットシスジャパンにも「チェックアウトの混雑を解消したい」という声とともに「自動チェックイン機は大型／高価で設置が難しい」との声も寄せられていました。そこで今回、自動チェックアウト機を開発・提供を開始しました。

このチェックアウト機をロビーや各フロアに設置することで、宿泊客はフロントに立ち寄ることなく移動の合間にチェックアウト手続きを完了できます。フロント周辺の行列や滞留が解消され、スムーズな退館動線が実現します。

スタッフもチェックアウト対応から解放され、接客や問合せ対応といった付加価値業務に専念できます。先行して導入している施設を使用した宿泊客からも「並ばずにすぐ退館できて快適」「最後まで気持ちよく過ごせた」と好評の声が寄せられ、顧客体験の改善に繋がっています。

シート貼りなどで設置場所の内装にあわせたデザインに変更可能です。専用架台を利用すれば柔軟な配置も可能。スペースが限られているロビーやフロアスペース等にも設置しやすく、電源とWi-Fiに接続できれば利用可能。宿泊管理システム（PMS）との連携も必要ありません。

チェックアウト専用機として必要機能に特化することで、導入・運用コストを抑えます。当社の試算では年間約164万円の人件費削減効果が見込めます。

ホテル運営を支える次世代ソリューションへ

ネットシスジャパンは、チェックインからチェックアウト、さらに館内サービスまでを包括的に支援するトータルソリューションの提供を進めています。自動チェックアウト機は、混雑の解消だけでなく人手不足対策にも直結する製品であり、今後は館内サービスやPMSとの連携を強化するとともに、多言語対応も進める予定です。

今後も業務効率化と顧客満足度を同時に実現するソリューションを提供し続け、ホテル業界のICT化とサービス品質向上を後押ししたいと思います。

【企画】株式会社ネットシスジャパン

（国際ホテル旅館2025年10月5日号）

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